PRODUCT >> 2013年 後期>>愛奈−あいな−
STORY

数年前に家族を事故で失い、孤独の身となった主人公。 彼に残されたものは、祖父の代に建てられた古びた家と財産。
それ目当てに言い寄ってくる、“親戚” と称する会ったことのない大人たちの煩わしさと不信感から、主人公は誰にも頼らずにこの屋敷でひとり生きてきた。

そして今、突然家の前に一人の少女が一通の手紙を携えて佇んでいた。
7月21日、梅雨の名残が霧のような雨となって少女の髪を濡らしている。
何も言わずに少女が差し出した手紙には、数年前のその “親戚” の名前と、少女の名前、境遇、そして親戚として少女の扶養義務を果たせとの旨が記されていた。

少女は主人公の遠縁にあたり、主人公と同じように両親を事故で失い、自身もその影響から足が不自由になってしまった。
杖をついてしか歩けない身体になった彼女は、親戚の家々をたらい回しにされたあげく居場所を失い、同じ境遇の主人公の元までたどり着いたらしい。
体よく押しつけられた形ではあるが、その少女を見た瞬間 妹の面影を感じた主人公は、少女を受け入れることにした。