PRODUCT >> 2012年 前期 >> 学園BETRAYER 〜秘密の性体験〜
STORY

主人公・田所敦(たどころ・あつし)は私立・霧乃坂学園の2年生。
これといって目立たない学生として過ごしていたが、実は「別れさせ屋」としてカップルを破壊することを趣味と生き甲斐にしていた。
そんなある日、破局させたカップルの女生徒によって腹部を刺されてしまう。
目を覚ましたとき、敦は公園で倒れていた。まるで今朝目を覚ましたときと何も変わらないような…。いや、ひとつだけ違っていた。周囲にいる人間の“心の声”と言っても差し支えないような呟きが聞こえるようになっていた。
自分の身に何が起きたのか。それはまるで分からなかったが、こんな状態はのぞむところではなかった。
敦は人間が嫌いであったし、愛だの恋だのの美名の影に隠れた汚らしさが大好きだったから「別れさせ屋」なんてモノもしていた。
だが、こんな「チート」のような楽して見抜けてしまう状態だと、趣味にも生き甲斐にもならなくってしまう。
敦は、あの日何が起きたのか、そしてどうしたら元に戻るのかを調べつつも、──これからはより難易度の高いカップルを破局させることにした。
そのほぼ同日・同時刻──。
主人公・土方 颯季(ひじかた・さつき)は、光の国から来たという自称・宇宙人と夢の中で会話していた。
彼は、宇宙的犯罪者である精神寄生生命体を追って、この地球まで来たらしい。
しかし捕まえる寸前、誤って犯人をとある学園へ落としてしまったらしい。
最大限、被害は出ないようにと、オーガニックでスピリチュアルな宇宙的光の国パワーで
フォローしたのだが、数人を巻き込んで死なせてしまったり、死にかけていた人間にとどめを刺してしまったと言う。
その全員に、自らの宇宙的生気力を分け与えて救ったのだが、彼が巻き込んだ数人の中で、最も脳機能が無事で、肉体のダメージの少なかったのが颯季であり、さらに高い水準で魔法的素養を持っていたのが、こうして会話をする相手として選んだ理由らしい。
彼は、颯季のダメージを完全に治癒する代償として、ふたつのことを頼んできた。
“現代科学の水準ではパニックしか引き起こさない、あの手術道具を体内に持っている人間の捜索と、その破棄だ。”
同時にその方法と、自らの持つ魔法力の使い方が、颯季の頭の中に入り込んでいく。
颯季は――頼みながら消滅していく“彼”の言っている内容の1割もよく分からなかったけれど、
この他人の肉体を操作したり相手に憑依できる魔法の力が、自身の恋愛活動に役に立つのではないかと、それだけを考えて了承した。